令和5年度大阪大学基礎工学部情報科学科 ソフトウェア科学コース編入体験記

要点表

 

大学名大阪大学
学科情報科学科ソフトウェア科学コース
試験の時期7月上旬(第2週末)
併願大学横浜国立大学、電気通信大学、
東京農工大学、東京大学、東京工業大学
試験科目数学、物理、英語
数学微分積分、線形代数、確率

物理

力学、電磁気学、熱力学

英語英文和訳、長文読解、和文英訳
面接口頭試問
調査書について質問
軽い雑談

 

スケジュール

3年3月TOEIC920点を取得 TOEICは終了する。
4年10月大学を調べ始める。
4年12月数学の問題集をやり始める。
4年1月~2月学校の授業が遠隔になり、本格的に勉強を始める。
数学、物理の理論を学ぶ。(1日8時間程度)
4年3月春休みに入り、ひたすら勉強をする。
数学と物理の問題集を1,2周分程度やる。(1日10時間程度)
5年4月~5月募集要項の取り寄せや出願手続きに時間を取られ、勉強時間が減る。
4月から各大学の過去問を解き始める。
5年6月過去問で分からなかった問題を中心に勉強をする。

 

自己紹介

在学・出身高専・学科:長岡工業専門学校 電子制御工学科

得意科目:数学、物理

苦手科目:電気系の科目

趣味:プログラミング、麻雀、競馬

高専での順位:

1年:2位、2年:3位、3年:4位、4年:8位 5年:9位

 

高専からの大学編入で大阪大学を選んだ決め手

基礎工学部というのが国内で唯一と聞いて興味をもった。基礎科学の理論と技術を同時に学べることに魅力を感じた。将来はプログラマーになって社会に貢献できるシステムを作りたいと思っているため、情報科学科ソフトウェア科学コースを選んだ。

大阪大学編入の併願校とその理由

東京工業大学

理由:授業の内容、研究の内容が共にトップクラスであり、東京ということで大学以外でもいろいろな体験ができると思ったから。

受験科目:数学、物理、英語、化学、面接(口頭試問含む)

結果:不合格

東京大学

理由:記念に受験しておきたいと思っていたため。東京大学を受験するということが、受験勉強へのモチベーションとしていた。

受験科目:数学、物理、英語

結果:不合格

東京農工大学

理由:学校の先輩が多く進学していて、とても楽しそうにしているので受けようと思った。入試問題が解きやすかったのも理由の一つ。

受験科目:数学、物理、英語、専門科目(プログラミング、アルゴリズム、情報基礎)、面接

結果:合格

電気通信大学

理由:ホームページで調べた時にどの研究室もおもしろそうな研究をしていたため。また卒業生の就職先が有名企業だったため。

受験科目:数学、物理、英語

結果:合格

横浜国立大学

理由:授業や研究が自分に合っていそうだった。また他大学と入試科目が似ていて、TOEICのスコアが使える点も決め手となった。

受験科目:数学、物理、専門科目(プログラミング、アルゴリズム、論理回路)、

英語(TOEIC)、面接

結果:合格

 

高専から大阪大学編入の教科別試験対策法

大阪大学基礎工学部情報科学科ソフトウェア科学は数学と英語と物理があります。それぞれの科目について、出題傾向と実際に私が行った対策方法を解説します。

数学

数学の出題範囲別の傾向と対策

数学の問題は難易度が高めです。証明問題が多く出題される印象があり、基礎から分かっていないと中々解くのが難しいと思います。問題は以下のように大問が 3つあります。

大問1

毎年様々な問題が出題されるため、出題範囲は絞りにくいです。微分積分、微分方程式、関数の証明問題などが出題されます。対策として、後述の参考書の問題を一通り解きました。満遍なく対策することが大事だと思います。

大問2

例年の傾向として線形代数の分野から、固有値・固有ベクトル、行列の証明問題、写像の問題など幅広く出題されます。後述の参考書の問題で勉強したあと、過去問を解きました。過去問のほうが難しく、ネット上の解答と何回も照らし合わせました。

大問3

高校数学レベルの確率の問題がでます。後述の参考書の他に、高校数学の動画をyoutubeで見て勉強しました。過去問も2,3周やりました。

 

実際の試験の問題

大問1

本年度は全微分、接線の方程式、接平面の方程式を求める問題が出ました。例年見ない問題でしたが、問題集を一通り解いていたので対応することができました。

大問2

本年度は写像に関する証明問題と固有値・固有ベクトルの問題が出題されました。あまり覚えていませんが、誘導に乗っていけば解ける問題だったので難易度はそこまで高くなかったです。

大問3

本年度はコイン投げを題材に、確率を求める問題、条件付確率に関する証明、平均情報量の証明などが出ました。例年に比べて難易度が高く、特に最後の平均情報量の証明は全く新しい形式の問題だったので周りの受験者はほとんど解けていない感じでした。しかし私は、5年生の専門科目の課題で全く同じ問題を解いていたので、点を取ることができました。やはり編入は運も絡むものだなと改めて思い知らされました。

物理

物理の出題範囲別の傾向と対策

物理の試験では大問が 3 つあり、志望するコースによって 2 問選択したり、3 問全て解いたりします。分野は力学、電磁気学、熱力学です。例年の難易度は、力学が普通、電磁気学が難しめ、熱力学が普通くらいです。私が志望したコースは 2 問選択だったので、力学と熱力学を解く気で行きましたが、電磁気学が易しそうだったので、熱力学は切りました。

力学

過去問を見るとほとんど毎年剛体円板に関する問題が出題されています。「弱点克服大学生の初等力学」の後半ページの問題を解いて対策をしました。

電磁気学

毎年難易度が高く、電界、磁界、マクスウェル方程式など、あらゆる分野から出題されます。「電磁気学演習」を一通り解いて、全ての分野を学ぶことができました。

熱力学

ピストンと容器内の気体に関する問題かカルノーサイクルの問題が出題されます。マセマの熱力学演習とyoutubeの動画を中心に勉強し、他大学の過去問とともに演習を重ねました。

 

実際の試験の問題

力学

本年度は剛体棒振り子に関する問題が出題されました。難易度は高めでしたが全て解くことができたと思います。

電磁気学

本年度は極板間に磁場と電場があって、その中での電子の運動を考える問題でした。黄色い「電磁気学演習」の本で見たことがあった気がします。全て解くことができました。

熱力学

熱力学は選択しなかったので、詳細はわかりませんが問題冊子にはピストンの絵が描いてあったので、そんな問題だったと思います。

英語

英語の出題範囲別の傾向と対策

3,4文程度の英文和訳が2題、長文読解問題が1題、3,4分程度の和文英訳が出題されます。テーマは科学技術に関するもので、情報系、化学系など様々です。私は「英語長文問題精講」の問題を3周やり、過去問で分からなかった単語などを整理して勉強しました。

実際の試験の問題

英文和訳

AIに関する文章を和訳しました。例年より難易度は低めでした。

英文読解

難易度は例年通りでした。熊に関する文章で問題が出ました。内容一致や適語選択などの傾向通りの読解問題でした。

和文英訳

難易度は例年よりも高く、ほとんど訳すことができませんでした。和訳と読解の問題の見直しをしていたので、問題もあまり覚えていません。

 

面接

二日目に面接が行われました。面接官は3人で、口頭試問が行われた後いくつか質問に答えました。面接で問われた内容を以下に示します。

口頭試問

 Q.クイックソートについて簡単に説明してください。
 Q.以下の3つの質問から1つ選び、それについて答えなさい。
Q.RISC について説明しなさい
Q.組合せ回路と順序回路の説明+ミレー型とムーア型の違いを説明
Q.(3つ目は全くわからなかったので、覚えていません。)

面接

Q.高専でどれくらい情報系の科目やりましたか?
Q.併願大学はどこですか?
Q.どうやって受験する大学は選びましたか?
Q.気になる研究室はありますか?

口頭試問では解答に詰まってしまうところもあったのですが、面接官の先生が優しく回答を引き出してくれました。雰囲気はとても話しやすかったので、気負いしすぎないほうが良いと思います。

 

利用した参考書一覧

数学編入数学徹底研究
編入数学徹底演習
編入数学過去問特訓
大学編入のための数学問題集
物理

物理のエッセンス(力学・波動)
物理のエッセンス(熱・電磁気学・原子)
名問の森物理 力学・熱・波動1
名問の森物理 波動2・電磁気・原子
電磁気学演習
弱点克服大学生の初等力学
弱点克服大学生の電磁気学
弱点克服大学生の熱力学
マセマ熱力学演習

英語英語長文問題精講
ポレポレ英文読解プロセス
英文和訳演習中級編
速読英単語 上級編
速読英熟語


最後に

今でも大阪大学に合格できたことに驚いています。大阪大学以外にも編入試験を受けたことによって、いろいろな範囲の問題に対応することができたのが合格につながったと思っています。編入試験のために黙々と勉強するのは大変かもしれませんが、クラスの友達や同じ大学を受けようとしている仲間をネットで見つけ、励ましあいながら勉強していくと良いと思います。

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